日ﾉ出町竜宮のひと部屋に残された玩具や物から、かつてこの場所に住んでいた姉妹の過去と未来の世界を空想し、その物語を組み立て、ｲﾝｽﾀﾚｰｼｮﾝと写真作品を制作しました。ふたりの姉妹の中に無意識に隠されている記憶や表情、空想の世界を現実と一体化させる装置《D reaMachine》として展示します。

今回のコンバージョンの工事は、黄金町に関わるアーティスト達が自ら工具を持ち行われます。そして、建物を少しずつ変化させながら、その都度打ち合わせを行い次の方針を決めていくという方法を取っています。工事を一歩進め、変化した空間に触れながら次の一歩を考えます。数歩先の答えはどうなるかわからない「しりとり」のように、空間は変化していきます。

僕達が空間に手を入れる際にはその場所から「お題」のようなものを探して手を加え、人が加わることで成立する空間をつくることを得意としてます。前L CAMPは鉄板とコの字カウンターが「お題」であり、コミュニケーションを誘発させる装置として利用しました。ここでは自ら「お題」をつくり、それに自分で答えて行く作業を行い、日々変わる空気をつくります。