「井戸端」は、2018年度黄金町アーティスト・イン・レジデンス長期および短期冬プログラム参加アーティスト、計16組による滞在制作の成果を発表する展示・オープンスタジオです。
タイトルは「井戸端会議」に由来します。かつての日本では、家事労働を担っていた女性たちにとって「井戸端」は、隣人たちが世間話や噂話に興じる日常的なコミュニケーションの場として共有されていました。
今回の企画では、普段ギャラリーとして機能している空間を「井戸端」に見立て、滞在アーティストたちが自らの創作活動・ライフスタイルを議論するプレイベントの会場となります。そして会期中、「井戸端」にはプレイベントで繰り広げられた対話や思考の痕跡を、滞在制作のプロセスとして展示します。また、まちなかでは、アーティスト各自の展示・オープンスタジオを開きます。町を訪ねる感覚で、創造的な制作過程に触れつつ成果としての作品を体験していただけると幸いです。
黄金町AIRとは?
黄金町エリアマネジメントセンターでは団体設立当初の2009年より、黄金町エリアに集積する元違法風俗店舗の空き家を活用し、アーティスト・イン・レジデンス事業に取り組んでいます。1年間の長期的なレジデンスプログラムと、3ヶ月の短期的なレジデンスプログラムを実施しています。
黄金町AIR2018 長期、短期プログラム(冬)成果展
「井戸端 At the Well」
展示・オープンスタジオ|Exhibition・Open Studio
*プレイベント「アーティスト井戸端会議」|Pre-Event[Artists Meeting at the Well]
各レジデンスアーティストによるプレゼンテーションとディスカッションを展示前のプレイベントとして行います。
開催日:2019年3月1日(金)〜3日(日)13:00〜17:00|1st~3rd March, 2019 13:00-17:00
会 場:高架下スタジオSite-Aギャラリー(横浜市中区黄金町1-6先)
*入場無料・予約不要|Admission Free, No Appointment Necessary
*オープニング・レセプション|Opening Reception
開催日:2019年3月8日(金)18:30〜20:00|8th March, 2019 18:30-20:00
会 場:高架下スタジオSite-Aギャラリー(横浜市中区黄金町1-6先)
This is also your day, 2015, mixed media
内海昭子|Akiko Utsumi
1979年兵庫県生まれ。2016年東京藝術大学大学院美術研究科後期博士課程修了。2014年から2017年までドイツに滞在。時間の連続性や風景の再構築をテーマに、場所や出来事の再経験を作品化している。主な展覧会に、個展「Cryptophasia」(Künstlerhaus Bethanien、ベルリン、2017)、「めざめるかたちたち」(スパイラル、東京、2018)、越後妻有アートトリエンナーレ(新潟県、2006/2009)などがある。
エイデン・ルー・ノダ|Aidan Lue Noda
1992年、サンフランシスコ生まれ。主に、個々人や共同体としてもつアイデンティティーや人種といったものを探求しながら、写真を用いて制作を行う。「この世界についての美しいなにか」シリーズは、Keamy Street GalleryやMisho Galleryといったサンフランシスコのギャラリーにて発表された。
www.aidanluenoda.com
大野隆介|Ryusuke Ohno
1986年愛知県生まれ。東京造形大学写真専攻卒業。23世帯が暮らす静岡市大沢地区の穏やかな生活を、最小限の機材で寄り添うように撮影したドキュメンタリー映画「ちいさな、あかり」(13)が劇場公開第一作となる。
Through the Pores, 2017, 50x40.4 (cm), acrylicpaint, ink, pencil, threads, beads on silk.
ジェニス・チョン|Jannice Y. Chung
1977年、ソウル生まれ。2011年にクランブルック・アカデミー・オブ・アート絵画研究科を修了。ソウルを拠点に制作をしながら、アートに関わる翻訳も行う。グローバルとローカルの両者の規模で生じている問題(特にジェンダーに関する事柄)に対して関心をもつ。2004年にフェローシップ助成を受けてシカゴ美術館付属美術大学にて学ぶ。
《私は川辺で小石を撫でた》2018年、陶、光州川の小石、W27×D18.5×H13
田中真帆|Maho Tanaka
1994年生まれ。成形した土を焼いています。土を形作ることはそれ自体が快感でもあり、形を通じて他者と通じ合うことの出来る手段でもあると考えています。
Untitled, 2018, styrofoam, fishnet tights, glue, baby powder, metal, 130 x 140 x 65 cm
Photo: Shinya Kigure
常木理早|Risa Tsunegi
日本、群馬県出身。
2003 バーミンガム・シティ大学 アートデザイン卒業
2006 チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン ファインアート学士習得。
2009 グラスゴー美術学校 ファインアート修士卒業
《Mankind》デジタルタイプCプリント、39x45cm
寺坂勇毅|Yuki Terasakal
写真作家、翻訳家。1984年愛知県生まれ。2016年ハンブルク造形芸術大学卒 (MA)。主な展覧会に「Mankind」(Tap Gallery, 東京, 2018)、「Außerhalb des Bücherregals」(Fett6, ハンブルク, 2016)、「Prousts Fragebogen」(Elektrohaus, ハンブルク, 2014)、「ViennaPhotoBookFestival」(OstLicht. Gallery for Photography, ウィーン, 2013)、「ECHORAUM „Ein Raum und der hätte keine Richtung"」(Bundeskunsthalle, ボン, 2012) など。
《Space Mehl》
sound/video-installation
video_09:39 min, カラー, 2ch
sound_15 min ループ, 15ch
ミクストメディア: 小麦粉、アルミ板、スピーカー、スペースサウンド
平山好哉|Yoshiya Hirayama
1984年横浜生まれ。主に映像、音、 彫刻などを中心にメディアを複合させた総合芸術的な表現の研究、活動をしている。アカデミックな彫刻の制作活動を経て、その過程で身体で覚えた造形感覚を頼りに様々な媒体を用いた表現の実験をしている。主な展覧会歴:2018年「OOO Object Oriented Ontology」(クンストハレ バーゼル、スイス)、2017年「Eye catch」(CEAAC、フランス)
正木弘|Hiroshi Masaki
1954年大阪生まれ。元地方公務員。在職中に関西大学社会学部2部(夜間)卒業。
退職後、フリーのイラストレーターとして大阪府の啓発ポスター、販促イラスト、漫画、似顔絵などを手がける。アジア、ヨーロッパの旅先でも似顔絵を描き続ける。
《JOYFUL/FEAR》2015年、ミクストメディア(ワックスほか)、W 80mm x H 120mm x D 70mm
ミヤケユリ|MIYAKE YURI
東京生まれ。身体感覚と普遍的記憶のつながり、境界のゆらぎなどに目を向けながら制作している。多摩美術大学工芸科金属コース及びチェルシーカレッジオブアートファインアート彫刻専攻コース(学部)卒業。過去の個展:XYZ Collective Art Space、ギャラリー川船
《すばらしい光の群れが来て》紙にパステル、2590×1620 mm
三輪恭子|Kyoko Miwa
1982年宮崎県生まれ。福岡教育大学大学院教育学研究科を修了。「"個"の祝福」をテーマとし、彫刻、インスタレーションやドローイングなど、様々な手法で作品を展開している。時間と共に忘れ去られてゆく個人や場所の記憶に揺さぶりをかけ、その存在の肯定を試みる。主な展覧会に、「Local Prospects 3 原初の感覚」( 三菱地所アルティアム、福岡、2017)、「VOCA展2019 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」(上野の森美術館、東京、2019)など。
森田裕子|Yuko Morita
※森田裕子は、作家都合により不参加となりました。
群馬県生まれ。チェルシーカレッジオブアートアンドデザイン・ファインアート修了。空間の持つ記憶と身体をテーマに制作。パフォーマンスグループ"パーラコレクティブ"としても活動し、オックスフォード大学付属植物園やロンドンのフロイトミュージアムなどでパフォーマンスを行う。
《道徳の系譜》2018年、oil on canvas、117×117(cm)
安田拓郎|Takuro Yasuda
1987年生まれ。2010年北里大学理学部物理学科卒業。在学中に独学で絵画を始める。「自分と他人」「こころと部屋」をテーマに作品を制作する。主な関心領域はユング心理学。主な展示歴に個展「前向きに閉じる」(GALLERY b.TOKYO 2017年)、「黄金町バザール2018-フライングスーパーマーケット」がある。
《エターナルストーリー》2016年〜
山本アンディ彩果|Andy Ayaka Yamamoto
1992年神奈川県生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科情報デザインコース卒業。「自分と他者との間に在る目に見えないものの可視化」を軸に立体や映像インスタレーション等、様々な手法や素材を用いて表現制作を行う。認知症の祖父と二人で暮らした事をきっかけに「砂糖漬け」の技法を使って記憶の在り方について考察した作品を制作している。2018年黄金町バザールに参加。
Research for Shiritori しりとり
ローランス・ベンツ|Laurence Bentz
1983年、コルマール生まれ。現在はストラスブールを拠点に活動。
ナンシー国立高等美術学校にて准学士号を取得し、2009年にはストラスブール装飾美術学校にて造形芸術の高等准学士号を獲得。イラストレーターとして、出版社、広報媒体など文化的領域で働きながら、フランスのブランドからの広告やイラストレーションに関するコンサル業務も請け負う。日本への関心が強く、定期的に訪日している。今回の日本の滞在のテーマでもあるフランス語と日本語を掛け合わせた子供向けの本の出版に向けて、今年、準備を進めている。
《Good goat》2018年、アクリル、木炭
Johnagami Lab
ジョナガミラボは夫婦でアート&デザインをモットーに文化と表現に縛られず活動する美術界のボニー&クライドです。最近ではイラストレーション、ドローイング、シルクスクリーン、横振り刺繍などの技法を実験的に組み合わせて作品を展開しています。
▶︎インフォメーション|Information
高架下スタジオSite-Aギャラリー(横浜市中区黄金町1-6先)
Site-A Gallery (1-6 Koganecho, Naka-ku, Yokohama)
アクセス
・京急線「日ノ出町駅」または「黄金町駅」より徒歩約5分
・JR 「桜木町駅」または「関内駅」より徒歩約15分
・横浜市市営地下鉄「桜木町駅」より徒歩約15分、「伊勢佐木長者町駅」より徒歩約10分
台北市・横浜市アーティスト交流プログラム2018
陳 松志/チェン・ソンチ OPEN STUDIO
会期 Dates|20189. 3. 8 (Fri) - 3. 10 (Sun), 3. 15 (Fri) - 3. 17 (Sun)
時間 Hours|13:00 - 18:30
会場 Venue|ハツネウィングA(横浜市中区初音町1-21-17)
Hatsune Wing A (1-21-17 Hatsunecho, Naka-ku, Yokohama)
入場無料|Admission Free
主催 Organizer|特定非営利活動法人黄金町エリアマネジメントセンター
共催 Co-organizer|
横浜市文化観光局
協力 Cooperation|
台北国際芸術村 Taipei Artist Village
「陳 松志/チェン・ソンチ OPEN STUDIO」ウェブページはこちらから